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改革 TONEの人、TONEのこだわり

デザイン改革がすべての始まり。
製品を見つめ直すことで、ブランドへの思いが湧き起こった

一台のシヤーレンチ。このデザインリニューアルが大きなうねりの始まりに。

ひと昔前なら、気にもされなかった工具のデザイン。
プロの現場では「機能的で頑丈なら、見栄えはどうでもいい」とされてきた業界で、TONEもまた「質実剛健」をよしとする工具メーカーだった。

しかしながら、プロ向けから一般ユーザー向け販路を開拓するにつれて、機能性だけでなく、質感や手触り、カラーリングなどデザイン性の高さも要求されていることが分かってきた。電動・手動工具ともに、市場のニーズが変わりつつある時期だった。

「真剣に、デザインにもこだわってみないか」。
設計・開発チームで、新たな試みが始まった。

グッドデザイン賞受賞で、風が吹いた!

そして、試行錯誤の末、ついに完成したシヤーレンチGH240。
人間工学に基づいたデザイン、大きく配置されたロゴマーク、ブランドを意識したカラーリング。その試みが評価され、2006年グッドデザイン賞を受賞する。
機能面を追求し、デザインは二の次として歩んできたはずの自分たちが、こんな賞を取れるなんて・・・。

TONEの電動工具は、日本だけでなく世界でもずっとトップを走り続けてきた。性能勝負に邁進してきただけに、それまでデザイン性を重要視することがなかった。
しかし、改めて製品群を眺めてみると、カテゴリーごとにコンセプトもカラーリングもバラバラで統一感がない。シヤーレンチだけでなく、他の製品も見直す必要があることに気づく。それは同時に、TONEというブランドについて深く考えることでもあった。

受賞の感動が設計・開発チームの心に小さな火種を起こし、それはやがて大きなムーブメントに成長することになる。

製造視点とデザイン視点。本気で変わるためには、まず個々の頭のなかを改革すること。

とはいえ、設計・製造の視点を急に変えるのは難しい。なぜ、見た目にこだわる必要があるのか。デザインやカラーリングに凝るほどに設計・製造の手間がかかり、生産性にも影響する。

当初、開発部門の担当者たちはこんな言葉をもらしていた。
「なんで、TONEのロゴマーク、こんなに文字間を狭くしたんやろう?スペースを空けた方が金型も作りやすかったのに」
「黒、赤、シルバーと、3回も塗り分けるのは手間がかかる・・・」
それまでは、製造寄りの目線で作りやすさを一番に考えてきた自分たちが、デザインという新たな視点を加えてものづくりをしなければいけない。それは、まさに自己矛盾と戦いながらの改革だった。

「しかし、そうじゃない。今までの考え方ではいかんのや、と毎日自分に言い聞かせていました」と担当者は振り返る。

やがて、その意識改革は社内全体に拡がっていく。
営業や企画担当者との会話が増えるなかで、今までは「それはできない」「そうですか」で終わっていた会話が、「やってみようか」「もっと、こうしたらいいんじゃないか?」と変わっていった。

「とにかく、『できない』は言わないこと。実現するためにどうしたらいいかを工夫していこうや」。
それが合い言葉になっていく。

デザインを変えるなら、機能面も見直したい。

製品仕様は、頻繁に変えることはできない。それだけに、デザインリニューアルは、仕様を変更するチャンスでもある。

自分たちのアイデアが製品化されてお客様からの反応が聞こえてくると、誰に言われることなく、すべてを洗い直して機能面を見直す動きが始まった。

その一例がツールキャビネットセットだ。
「製品全体のクオリティも、もっと上げられるんじゃないか」
「中のトレーも、工具の形に凹ませて品番を入れておけば、足りないものもすぐに分かりますよね?」
「それなら、キャビネット類すべての引出しサイズを共通にして、自由に組み合わせられるようにしようか」

誰かがアイデアを出すと、それに触発されるように、また誰かが話し始める。不思議なもので、意識が高まれば高まるほど、新たな課題点も見えるようになる。

一つの製品を変えることで、その隣の製品にも影響し、同時に新製品が出る頻度も上がっていった。

部門を越えて、常に複数のプロジェクトが動いている。

動き出した波はさらに大きくなっていく。
今まではあり得なかった、部門間を飛び越えたプロジェクトがあちこちで生まれるようになった。

河内長野工場が完成して関連部署が集まったこともあり、製造の現場にさまざまな人間が出入りしやすくなったのだ。

「ボルトバッグ」が誕生したのもそういった経緯からだった。
「手動工具のツールケースみたいに、ボルトをまとめて入れられるバッグを作れないか」。

「数年前なら、絶対に出てこない製品です。カバンはカバン屋さんに任せておけと言われたでしょうね」
営業企画担当者は嬉しそうに語る。TONEの工具を使っていただく場面で、ボルトを持ち運ぶ際にも洗練されたかっこいいケースを用意したい、という思いが形になったからだ。
このボルトバッグは発売当初から予想以上の反響があり、注目を集めている。

今では、自分たちが一体いくつの製品開発に携わっているのか分からないほど、プロジェクトが動いている。
「新製品の数が増えたことで、総合カタログは年々分厚くなり、年一度の改訂でも間に合わないほどです」と苦笑いする。

社内の至るところで主張するブランドカラーが、意気込みを物語る。

デザインを考え、設計を見直し、さまざまな製品を送り出していくなかで、社員全員の意識の寄りどころ。それがTONEブランド。ブランドへの意識の高まりは、社内のさまざまな場所で見かける黒、赤、シルバーの3色が表している。

ユニフォームはもちろん、キャップ、シューズ、オフィスのパーティション、営業車、新工場の外壁全体・・・。製品を加工する工作機械や社内検査試験機を開発する際にも、ブランドカラーを基調とした。
そこまでこだわるのは、社員一人ひとりにTONEスピリットの意気込みを感じてほしいからだ。

「TONEの4文字は、単にアルファベットが並んでいる訳じゃない。僕らの思いが集約されたロゴなんや」
誰かの言葉に、その場の全員がうなづいた。

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