第42回目 意外と知らない工具の使い方 「ソケット編」
第42回目は、意外と知らない工具の使い方 「ソケット編」
間違った使い方をすると工具が破損したり、ケガの原因になります。
正しい使用方法を守って使っているでしょうか?
再認識するために、意外と知らない工具の使い方を紹介します。
知ってますか? --- 工具の取り扱い心得8か条---
その① ボルト・ナットのサイズに合ったものを使用してください。
その② ソケットは完全にナットが隠れるまで差し込んで使用してください。(図1)
その③ ヘキサゴンソケットは六角穴の奥まで完全に挿入し、押しつけて使用して下さい。
完全に入らない状態で力を入れ過ぎると、レンチが外れる場合がありますので注意してください。(図2)
その④ 手動用ソケットを動力工具で使ってはいけません。(図3)
その⑤ ヘキサゴンソケットの六角部にねじれや亀裂がある場合は使用しないでください。さらに負荷を加えると破損します。(図4)
その⑥ ボルトの回転方向に力を加えてください。
ねじる方向ではなく、ソケットの軸方向を倒す方向へ力を加えると、ソケットが破損する場合があります。
ヘキサゴンソケットの場合は、六角の先端が破損します。(図5)
その⑦ 特殊用途のソケットを他の用途に使用しないでください。
例)スパークプラグ用ソケットで自動車タイヤのボルトを外したりすること。
その⑧ 錆びたボルトなどを外す時は、ソケットやハンドル類の
能力以上のトルクを必要とする場合があります。
簡単に外れない時は、作業を中止してください。
【豆知識】
簡単に外れないボルト・ナットの注意点
●錆びついたボルト・ナットを緩めるには、大きなトルクが必要です。
工具が壊れると大変危険ですので力のかけすぎに注意をしてください。
大きなトルクで簡単に外れないボルトを緩める時は予め浸透性潤滑剤などをご使用ください。
浸透してねじ面の摩耗係数を低減させる効果があります。
なお、再度締め付ける場合は、浸透性潤滑剤を良く拭き取ってから締め付けてください。
良く拭き取らないと、トルク係数が小さくなり締め付けすぎてボルトが伸び切れる場合があります。