モタスポ応援隊長 D1チャイナレポート
<モタスポ応援隊長 塚本奈々美のD1チャイナ開幕戦 レポート>
D1チャイナの開幕戦、北京大会(5月19日・20日)にチーム日比野哲也のスポッターとして同行、今回はその密着レポートをお送り致します。
日比野選手は昨年の中国シリーズでは単走で3回優勝しながら追走では勝てず、その原因の一つとしてBMWの左ハンドルがありました。
やはり、追走では慣れない左ハンドルだと相手マシンとの距離感などかなり難しい。そこで今季同じマシンを右ハンドルに改造して臨みました。
目標はシリーズチャンピオンであり、そのためにも開幕戦では何としても好成績を残したい。
開幕前にマシンテストもこなし、優勝目指してに向けて今季のスタートを切りました。
日比野選手は、前日練習からDOSSを攻略してたので、100点を出す走りのイメージは出来ていました。
予選一本目に99.89、予選二本目にはナント100.08と100点越えを果たし、全選手の中でトップ通過となりました。
さすがです。
そして迎えた決勝日、前日までと違い、少し気温が下がり、今回が初めてのタイヤでしたので、エア圧に悩みながらも
単走一本目で98.97 を出して追走決勝進出を決めました。思っていたよりもグリップが低く、車速が乗りきらなかった感じでした。
単走二本目は進入を奥に変更しましたが、十分な車速に乗れず99.43、結局予選二位での通過となりました。
追走ベスト16はSCに乗る劉選手、勢いのある選手です。
先行では進入した直後に後ろが合わせれず当てられてスピンはしましたが、相手のミスもあって勝ち上がり。
ベスト8はトヨタ86に乗り、安定した実力のマット選手が相手です。
先行の走りは9ランクながらもマット選手は10ランクと、1ランクのアドバンテージを取られました。
「取られたら取り返す!」、後追いでは進入から近い距離で角度も揃えて11.5ランクをゲットして逆転勝利。
スポッター席から観ていた私ですが、今回の大会で一番観客が湧いたバトルでした。
準決勝はS15に乗る内海選手、先行の走りは100点の走りをしましたが、3セクターでトラブル!!
ドライブシャフトか折れてしまい、時間内での交換作業が間に合わず、リタイヤ!
3位決定戦までにも直らず、そのまま開幕戦を終える結果となりました。悔しい~!!!
今回は、単走ファイナル準優勝、追走では4位でしたが、私がチームに密着して感じたのは、単走、追走の両方で優勝できる可能性が十分あること。
日比野選手は他のD1招待選手と違って中国ローカルのチームから参戦しているので、言葉の壁も含め、ローカルチームとの連携を更に
改善して行かないといけません。次戦からはしっかりチーム体制を整えていければ、シリーズを獲ることも決して夢ではありません!
大会全般についての感想としては、まずは「面白かった」ことが第一です。
特にベスト16戦以降のバトルは、日本のD1GPと比べても遜色のないレベルでの戦いが楽しめました。
また、観客の多さにも関心しましたね。これは主催者の努力もあるし、加熱するタイヤメーカーの開発やプロモート合戦もあるのかなと思いました。
そして、いずれは私もここで戦いたいとの想いを強くして帰国の途につきました。
塚本奈々美
TONEモタスポ応援隊長
チーム「 TONE RT 4413 #773」ドライバー
http://nana-jkb.com/