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2022.07.01 DRIFT

第3戦:追走トーナメントベスト8、D1GP史上女性ドライバー最高位‼【下田紗弥加】

2022年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第2戦&第3戦
6月11日(土)・12日(日) 奥伊吹モーターパーク特設コース

<D1GP Rd2&Rd3 リザルト>於:滋賀県奥伊吹モーターパーク
日時:2022年6月11日、12日
Rd2: 単走21位(27台中)
Rd3: 単走13位(27台中)

追走ベスト8
総合順位8位

シリーズポイントランキング(第3戦終了時)
単走ランキング20位
総合ランキング15位

グランスノー奥伊吹スキー場の駐車場を特設コースとし開催されます今大会は、路面がスポーツ走行用の舗装でない為に滑りやすい事、コース全体がコンクリートウォールに囲まれ、エスケープゾーンが無いことから、車速は高くないものの、マシンのセットアップと、テックニックはもちろんの事、度胸も試されるコースになります。

また、D1 GRANDPRIX初参戦の今年は経験を積むためにも、新車ではなく、実績のある昨年D1GPで走行していた車両を購入しましたが、
数々の問題点が発覚し前回の富士スピードウェイでは燃料系のトラブルが現地で発生し、リタイヤせざる負えませんでした。
そして、今季はD1LIGHTSとダブルエントリーの為、限られた時間の中2台のメンテナンスをしながら、テストを行いましたが、その都
度トラブルが発生して対応に追われてしまい、マシンがトラブル無く走る事が出来たのが出発の二日前でした。
チームとして何とかここまで漕ぎつけたので、大会中の三日間でマシンセットを出す目標をたて今大会に臨みました。

11日(土)第3戦(曇り)
本番前に唯一走行出来る15分間(3周)の練習走行は、リアショックの底付対策として、スプリングに弱プリロードを掛けます。
安定した走行を見せ、DOSS(採点の機械)で、昨日より少し得点が上がったのが確認できます。
しかしショックの底付は改善されておらず、ショックの減衰力を少し強くして本番に臨みます。

第3戦本番
ウォームアップ走行の1周で、新品タイヤの皮剥き、熱入れ、そしてマシンのグリップ感を掴まなくてはなりません。
スタートし1コーナーの振り出しは思い切り良く進入しますが、若干手前気味の振り出しの為、第1ゾーン(1コーナーアウト側)まで届きにくい為、一度付いた角度を戻し、アクセルを入れながらアウトに持って行きます。 この様な走りをすると、イン側にある第2ゾーンに付き難くなり、ゾーンを若干外します。その後はしっかりとまとめたものの、ゾーン外しの減点1点が引かれ、95.4点。
2本目は振り出しを奥にしたものの、角度が付かず95.7点。
21位と言う結果で、トーナメントには残念ながら進めませんでした。
やはり、まだマシンに不安を残しながらの走行では、いつもの思い切りの良い走りが出来ません。
明日は奥伊吹3日目で、各選手が皆得点を上げてくるので、97点台に入れるマシンセットをしなければ、明日も追走に残れない可能性があります。(本日は96.4点がボーダーライン)
再度マシンの状態を確認し、夜のミーティングで足のセットを大幅に変える決定をしました。

12日(日)第3戦(晴れ)
昨日のデーターを元に、朝一からフロント荷重を減らすセットアップに変更します。
フロントの車高を10mm上げ、さらにリアのスプリングを6キロに変更、フロントタイヤの切れ角を若干上げ、フロントのトーを調整します。
練習走行での感触は良い方向とのドライバーからのコメントでしたので、本番は期待出来そうです。
チームとして、とにかく97点台を出すことをテーマにします。

本番1本目
走行順位はなんとトップバッター。
昨日より全体的にマシンに対し信用感が増え、思い切りの良い走りをします。
得点は96.8点。
練習走行を含み、自己最高得点になりますが、97点には若干足りません。

本番2本目
1本目より攻めてきます。
若干2セクターでの角度変化をマイナスされるも、得点は96.9点。自己ベストをさらに更新します。
走行がトップだったので、この後は百戦錬磨の猛者達の走りを研究しながら、結果を待ちます。
最終的に13位でベスト16に残ることが出来ました。
慣れないマシン、慣れないコースながらも、まず今年の目標だったベスト16に残る事が出来たのは良かったです。

追走決勝トーナメント1回戦<ベスト16>
対戦相手の増田和之選手は、下田紗弥加と同じく今年からD1にデビューした選手ですが、ドリフト歴も20年と長く、D1LIGHTSの前身でもあるD1STREET LEGALから常に上位につけていた選手なので、実力は同じルーキーとは言っても侮れません。
また後追いからのスタート(増田選手は単走4位で、上位の選手が先行スタート)ですが、作戦としては、後でも前でもしっかりと自分の走りをして、なんとか97点台を出す、と言う事のみです。
<後追い>
エアーを通常通り1.2キロでスタート。ストレートやコーナーでも増田選手の車速は高く、若干引き離されてしまいますが、慌てずミスなく走り終えます。
<先行>
とにかく後ろを気にせず、自分の良い走りをしたところ、増田選手が後ろでミスをし、追走1回戦勝ち上がりました。
追走決勝トーナメント2回戦<ベスト8>
対戦相手はチームD-MAXの末永正雄選手。
この選手はD1GPにも20年前から参戦しており、シリーズ優勝こそないものの、多数の優勝経験やシリーズでも2位にもなっている実力選手になります。作戦は変わりません。とにかく胸を借りるつもりで、全力で走るしかありません。
<先行>
エアーを若干落とした新品タイヤを導入し、高得点を狙いますが、毎周変化する路面状況(ラバーが乗ってきて、グリップ力が上がる)に若干合わせられず、ゼクター4でコースアウト減点を取られアドバンテージを持って行かれます。
<後追い>
グリップ力が上がったせいもあり、ビタビタまで行かないものの、なかなか良い走りをしますが、
やはり経験豊富な末永選手に負けてしまい、ベスト4には勝ち上がれませんでした。
因みに、7年前下田紗弥加が初めてD1観戦しD1を目指すきっかけとなった大会の
優勝者が今回の対戦相手・末永正雄選手というドラマチックな展開でした。

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