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2022.09.01 MFJ

阿部恵斗選手が予選8番手から優勝 【Team 51 GARAGE YAMAHA】

日本ロードレース選手権第 6 戦 ST600
オートポリス

阿部恵斗はアジアロードレース選手権(ARRC)の代役参戦を終え、全日本ロードレース選手権第6戦の事前テストに参加、レースウィークへと突入した。ARRC には、宗和孝宏監督の先輩であるレジェンドライダー辻本聡氏がアドバイザーとして参加。その流れを受けオートポリスには辻本氏がチームに合流しました。

全日本第4戦 SUGO 選から始動した Team 51 GARAGE YAMAHA、第6戦オートポリスはチームとしては2戦目の戦いとなった。心配されていた天候も、レースウィークは晴天となり、ほぼドライコンデションでスケジュールが進行した。恵斗は、予選では、タイミングを掴むことが出来ずに予選 8 番手となる。
決勝スタート直後に接触転倒があり赤旗が提示され、15 周から 10 周に減算されて再スタートが切られた。ホールショットは井手翔太(ヤマハ)が奪う。オープニングラップは井手が制し、荒川晃大(ホンダ)、横山尚太(ヤマハ)が伊達悠太(ヤマハ)、小山知良(ホンダ)、鈴木光来(ホンダ)、阿部恵斗(ヤマハ)らが続く。恵斗はただ一人 1 分 53 秒台に入れて 4 周目にはトップグループに迫り 3 番手に浮上する。
9 周目の第 1 ヘアピン、荒川が井手のインからトップに浮上、恵斗は、上りセクションの右 60R を絶妙なコンパクトラインで井出のインを突き 2 番手に浮上する。恵斗の勢いは止まらず、最終ラップに勝負に出た。荒川、阿部、井手が僅差でコントロールラインを通過。恵斗は荒川に迫り、井手を抜いた 60R で荒川と捉えトップ浮上する。最終コーナーで並ぶ荒川を突き放し、0.068 秒差で劇的な勝利を飾った。恵斗にとっては全日本初優勝の記念すべき勝利の瞬間となった。

 

阿部恵斗
「全日本が開催されているサーキットの中で、オートポリスが1番得意なコースで、バイク的にはホンダとヤマハの特性が生き、どちらも有利に生かされるので、ヤマハを駆る自分にも勝てるチャンスがあると思っていました。予選はアタックのタイミングをつかめず、8番手でしたが、予選タイムはアベレージタイムで、そこから上げて行ける自身がありました。
スタートが苦手な自分が赤旗前のレースではうまくいって、ここから追い上げたいと思 っていたら赤旗になり、2 度目のスタートは、それほどうまくはいきませんでしたが、計算通りのレースができたと思います。オートポリスはブレーキングで抜くよりも、セクター3でパッシングする方がリスクがないと考えていました。得意なコーナーでもあり、そこで勝負しました。
スタートした時はトップ争いが遠く、心が折れそうでし、10 周に減産だったこともきつ
いと感じていましたが、後半に強いバイクを作りが出来て勝負をかけることが出来ました。チェッカーの瞬間は、嬉しくて泣いてしまいました。前半戦、結果が残らずに苦戦していた自分が、やっと勝つことができたので、本当に嬉しかったです。宗和監督をはじめ、辻本さんのアドバイスは、具体的で、サスペンションセッティングの考え方を含めて学ぶことが多かったです。メンタル面でも、助けてもらいました。アジアに参戦して、強気で行くことを学べたことも大きかったと思います。次の岡山国際も好きなコースのひとつです。この優勝が“まぐれ”だと言われないように、勝ちを狙っていきます」

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