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2024.07.30 MFJ

鈴鹿8時間耐久ロードレース第45回大会 SSTクラス優勝 【TONE RT SYNCEDGE4413 BMW】

7月21日(日) 決勝レース WEATHER:晴れ COURSE:ドライ
朝から晴れて気温が上昇、朝のフリー走行を経ていよいよ決勝レースを迎えた。

<スタート~3スティント>
スタート直前の温度は33℃、更なる気温上昇が見込まれ過酷な戦いが予想された。
スタートライダーは星野選手、スタート直後の混雑を上手くかわし1周目はクラス7位(総合24位)で戻って
くる。この時点でのオーダーは#25 Team Étoile 、#13 Taira Promote Racing、#52 TERAMOTO@J-TRIP
Racing、#806 NCXX RACING with RIDERS CLUB、##777 WÓJCIK RACING TEAM 777、#64 Kawasaki
plaza Racing Team、そして星野選手が僅差で追走していた。その後、3周目に#64、8周目に#806、14
周目に#777、更に15周目に#52が相次いで転倒するという波乱のレース展開となった。
これにより、 #25と#13を相手にトップを争う形となり、星野選手は22周目にクラス2位(総合20位)で
ピットイン、タイヤ交換と給油を59秒4の速さで済ませハネス選手と交代、クラス3位でコースに戻った。
#25と#13のピットインのタイミングで順位が入れ替わる展開となるが、ハネス選手は安定したレースタ
イムを刻みクラストップでピットイン。タイヤ交換でやや時間を要したものの1分14秒8のピットタイムで星
野選手に交代、クラス3位で戻り53周目には再びクラストップ(総合20位)となり快走を続けた。

<4スティント~6スティント>
72周目にタイヤ交換と給油を56秒3で終えてハネス選手に交代、2位の#25が73周目にピットインした事
で#13の後ろのクラス2位でコースに復帰した。#13はタイヤ交換を毎回行わず1回おきとし、ピットス
トップ時間を短くする作戦をとっており、76周目ピットに入り給油のみで2番手で復帰する。これでトップに
立ったハネス選手は力強い走りで#13との差を広げていった。98周目にピットイン、1分のピットタイムで
この日初の走行となる吉田選手に交代した。
レースは4時間を経過し気温が一番高くなる時間帯であったが、若い吉田選手はケガを感じさせない走
りを見せトップをキープ、#13との差は1分15秒となっていた。だが、前回のピットストップでサイレンサー
が変色しており、このまま走り続けると大きなトラブルを招きかねないという事でサイレンサーを交換する
事を決断し、メカニックは交換準備と手順を確認していた。
124周目にピットイン、タイヤ交換・給油・サイレンサー交換を1分55秒7で終え星野選手に交代、マージ
ンが有った事でクラス2位で復帰し、127周目に再びクラストップとなった。

<7スティント~9スティント(ゴール)>
148周目にルーティンワークを59秒6で済ませてハネス選手に交代しクラス2位で復帰、#13のピットイン
でクラストップとなった後は周回毎にマージンを広げ、その差は#25に+1分15秒、#13に+1分29秒と
なった。174周目にピットイン、1分のピットタイムで星野選手に交代しトップのままコースに復帰した。
レースは残り1時間となり、ライトオンが提示され、星野選手の疲労もピークとなっていた為、短い周回数
で196周目にピットイン。
後続とのマージンをより確実なものにする為、最後は給油のみでハネス選手にマシンを委ねた。
マシンを降りた星野選手は拍手で迎えられたが、ピットの中で座り込んでしまう姿が見られた。
クラストップ(総合18位)でコースに戻ったハネス選手には夜間走行ではアクシデントが起きる可能性も
高い為、ペースダウンを指示、207周目にはEWCクラス#76がピットインしたことにより総合17位となる。
皆が祈るような気持ちで見守る中、212周(SSTクラス史上最多周回数)でチェッカーを受け、2019年以来
のSSTクラス優勝を達成した。
2位には#25がラストラップで#13を抜き去りBMWのワンツーフィニッシュとなった。
今年の8耐はセーフティカーが一度も入らなかった事でEWCトップは史上最多の220周を記録した。
猛暑の中での走行はライダーの体にも大きな負担がかかり、チームに帯同しているトレーナーのケア
無くしては乗り切る事ができなかったと言っても過言ではない。
チームの要望に応えて高いパフォーマンスを見せたライダー、そしてピットワークをミスなくこなしたメカ
ニック、タイヤ管理や給油管理スタッフ、8時間サインを出し続けたサインマン、チームヘルパーの方々、
プロモーションスタッフ、そして完璧なレースマネージメント、全てが一丸となって戦った結果がSSTクラス
優勝という形となった。

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