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2022.05.10 SUPER GT

大変なレースでしたが決勝2位【Drago CORSEのGT300予選最上位更新】

2022 AUTOBACS SUPER GT Round2 FAV HOTEL FUJI GT 450km RACE
富士スピードウェイ 2022年5月3日~2022年5月4日

さまざまな困難を乗りこえ、迎えた開幕戦の岡山ではポイントまであとわずかというレースを展開したBUSOUDrago CORSE。1ヶ月ほどのインターバルで迎えた第2戦は、ゴールデンウイークの一戦で、シーズンを通じても最も大きな盛り上がりをみせる富士スピードウェイでのレースだ。今季、新たな装いで挑むBUSOU raffinee GT-R を存分にアピールしたい一戦とも言える。
前日には雨も降り、冷え込んだ富士スピードウェイだが、迎えた走行初日となる5月3日(火・祝)の富士は晴天。午前9時からスタートした公式練習では、まずは井出有治からステアリングを握りコースインし、BUSOU raffinee GT-Rのセットアップを進めていった。第1戦岡山ではレースペースはあったものの、
トップクラスのスピードではなかったが、そこは柳田真孝と井出、そして道上龍監督、伊与木仁エンジニアという経験豊富な体制がある。井出はコクピットで第2戦までに改良を進めたセットアップに手ごたえを感じていた。また今回は、ダンロップタイヤのパフォーマンスが非常に高い。BUSOU raffinee GT-R は上位で公式練習を進めていった。
赤旗中断等はないまま井出は16 周目には1分36 秒409 という好タイムをマークし21 周を走り柳田に交代。柳田もBUSOU raffinee GT-R に大きなパフォーマンスを感じ、周回を進めていった。
終盤、専有走行の時間帯にはニュータイヤを下ろすことなく、1分36秒313 をマーク。最終的にBUSOUraffinee GT-R は7番手と、好結果で締めくくることになった。
■ 公式予選
■決勝レース
午前に好感触を得ていたBUSOUDrago CORSE は、第1戦では実現できなかった公式予選Q2 進出に向け、戦略を練った。公式練習では7番手だが、GT300 クラスのQ2 には合計16台が進出できる。チームは公式練習から大きくタイムを上げる車両があるとしても、公式練習での井出の速さをもってすればQ2 進出は十二分に可能と判断。井出にQ1 を任せる作戦に出た。
井出はその期待に応え、午後3時にスタートしたA組に出走すると、念入りにタイヤをウォームアップ。5周目に1分36 秒210 をマークし、見事2番手でQ2 進出を果たす。Q2 を担うことになった柳田も、井出の頑張りに応えQ2 で1分35 秒367 という好タイムを記録。見事4番手につけてみせた。Drago CORSE にとっても予選最上位で、チームは大きな喜びに沸いた。
5/3(火・祝)  Q1:15:00 ~ 15:10 Q2:15:53 〜 16:03
天候:晴れ コース:ドライ
ベストタイム:柳田真孝選手 1’35.367(Q2) 井出有治選手(Q1) 1’36.210 4番手
5/4( 水・祝) 14:30 ~ 天候:晴れ コース:ドライ
決勝結果:2位(58 周)
ベストタイム:柳田真孝選手 1’37.451  井出有治選手 1’37.642
コロナ禍の人数制限も撤廃され、ひさびさに4万4000 人ものファンが詰めかけた5月4日(水・祝)の富士スピードウェイ。風はあるものの、朝から晴天に恵まれるなか、午後2時30 分からの決勝レースを迎えた。スタートドライバーを務めたのは柳田だ。
公式予選まで好フィーリングを得ていたBUSOU raffinee GT-R だが、柳田は前日から慎重な姿勢を示していた。今回初めて開催される450km というレース距離はまったく読めず、決勝でどんなパフォーマンスがみせられるのか、予想ができなかった。柳田は慎重に4番手を守りながらレースを進め、3番手につける#96 RC F を追いながら、タイヤをセーブしていった。
そんな柳田のレース運びが繋がり、15 周目にはペースが鈍り始めた#96RC F をオーバーテイク。柳田は3番手へと浮上する。今回のレースは450kmというレース距離で、かつ2回の給油義務があり、下位スタートのGT300規定車両たちは、早めにピットインを行う“ 奇策” をとってくるが、BUSOUraffinee GT-R はペースも悪くないこと、またGT-R の燃費からも、いわゆる“正攻法”が戦略となる。柳田は1周目にトップに立った、同じGT-R +ダンロップの組み合わせとなる#10 GT-R を追いつつ、30 周までラップを重ね、井出に交代した。
序盤にピットインし、アンダーカットを行ってきたライバルたち、さらにBUSOUraffinee GT-R よりもピットインを引っ張った陣営とポジションが入り乱れるなか、序盤はクリーンだったレースが急激に荒れ始めた。35 周目、#9 フェラーリと#55 NSX GT3 が接触。さらに38 周目、アドバン・コーナーの進入で#22 メルセデスAMG が単独で姿勢を乱し、タイヤバリアに激しくクラッシュ。レースはフルコースイエロー導入の後、セーフティカーランとなった。さらにその後、バリアの補修に重機の導入が必要として、レースは午後4時01分に赤旗中断となった。
作業は迅速に行われ、レースは午後4時25 分、セーフティカー先導のもと再開される。序盤2番手を走っていた#61 BRZ がピットストップを行っていたことから、BUSOU raffinee GT-Rは2番手でレースを進めることになるが、GT500 が59 周目に入ろうかというタイミングで、大きなクラッシュが発生。サーキットに戦慄が走った。
クラッシュのためストレートのガードレールも大きく破損し、レースは即座に赤旗中断。その修復にも時間がかかり、レースがセーフティカーランで再開されたのは、最大延長時間まで10 分という時間。そのままセーフティカー先導のもと、給油義務回数も撤廃されチェッカーを迎えた。井出は2位でフィニッシュ。BUSOU Drago CORSE となってからの新体制に初表彰台をもたらした。

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