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2022.08.31 その他

希望の先に【ThreeBond Drago CORSE】

2022 年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第 5 大会(第 6 戦)
7 月 16 日(土)~17 日(日) 静岡県の富士スピードウェイ

2022 年度全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第 5 大会(第 6 戦)が、7 月 16 日(土)~17 日(日)にかけて静岡県の富士スピードウェイで開催された。
大幅なセッティング変更に踏み切った前回のレースでスーパーフォーミュラ参戦以来初の選手権ポイントを獲得したチームは、前回のセッティングをベースに持ち込みセッティングをまとめ、富士スピードウェイへ持ち込んだ。
今回は前回のレースで試すことができなかった、主にフロント周辺の改善に繋がる新しいセッティングを盛り込んだ。
公式予選
週末の富士スピードウェイは朝から悪天候に見舞われ、午後 3 時 10 分からの公式予選は、コンディション不良を考慮して通常のノックアウト形式から 30 分間の単純計時形式で行われることとなった。
雨は小降りとなっていたが、コースは依然としてウェットコンディションで、出走全車がレインタイヤでコースインした。
セッション中に天候悪化が予想されており、各車できるだけ早い段階でタイムを記録しようと走行を開始した。ピット出口から最も遠い位置にあるガレージからピットロードを走り抜けないとコースイン出来ない福住仁嶺選手(以下、福住選手)は、タイムアタックのためにコースインした時にはすでにコースを 1 周してタイムアタックに入ろうとしている他車に追いつかれて、コースを譲らなければならない状況となった。思い通りのタイミングがつかめないまま、まず 1 分 35秒 951 を記録して 9 番手につけた。
さらにタイム短縮を狙ってタイムアタックに入ったところ、コンディション悪化に足を取られた他の車両がアクシデントを起こし、セッションは赤旗で中断され、タイムを更新することはできなかった。
更に、その後雨が強まりコンディションが再び悪化したため、セッションは 1分 30 秒を残して打ちきりとなった。この時点で福住選手の順位は 10 番手だったが、上位 2 台がペナルティでタイム抹消となったため繰り上がり、スターティンググリッドは 8 番手となった。

決勝レース
日曜日は天候が回復傾向となり、午後 2 時 30 分、ドライコンディションで決勝レースのスタートが切られた。
8 番手グリッドの福住選手はクラッチミートが鈍く、加速が遅れた隙に後方から数台のオーバーテイクを許し、集団に囲まれた状態で第 1 コーナーへ進入することになった。
ところが福住選手をオーバーテイクした車両がコーナーの中で接触事故を起こし、巻き込まれてわずかにフロントウイングを破損してしまった。走行を続行することは可能だったので、福住選手はチームと無線を通して、このままタイヤ交換義務消化のピットインが可能になる 10 周目まで走行を続け、タイヤ交換とノーズ交換を同時に行う可能性を検討し始めた。しかし、3 周目にセーフティーカーが導入されたためノーズ交換のためだけのピットインとなってしまう。
ノーズごとフロントウイングを交換した福住選手は、この結果、最後尾の 17番手まで順位を落とし、9 周目にレースが再開されると追い上げにかかった。
11 周目、13 番手まで順位を上げたところでタイヤ交換義務消化のため再びピットイン。タイヤを交換して 16 番手でレースに復帰した。
その後、福住選手はオーバーテイクシステム(OT)を連発して追い上げ、26周目には 12 番手にまで浮上したが、26 周目に再びセーフティーカーが入ったため、敢えてピットインし 2 回目のタイヤ交換を行う決断を下した。
2 回目のピット作業は義務ではないが、タイヤ消耗も進んでおりこのままの状態で走り続けてもポイントを獲得出来る 10 番手まで順位を上げることは難しそうだったので、ピットインでいくつかポジションを下げても新品タイヤを装着して追い上げたほうが、レースを有利に運べるだろうとの判断だった。
この予定外のピットインで福住選手の順位は最下位の 15 番手にまで順位を落としたが、前を走る選手たちは消耗の進んだタイヤでの走行に苦しんでおり、新品タイヤを装着した福住選手は猛然と追い上げ、32 周目には 13 番手、34 周目には 12 番手、35 周目には 11 番手と順位を上げていった。しかしレース前半の混戦で OT を使い果たしていたこともあって、これ以上のオーバーテイクは困難で、40 周を走りきり 11 位でレースを終え、惜しくも 2 レース連続の選手権ポイント獲得はできなかった。

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