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2024.10.19 MFJ

2024 全日本ロードレース選手権 第7戦【野左根航汰、作本輝介、羽田太河】

2024年シーズンも残すところ今回を含め2戦。岡山県・岡山国際サーキットで行われたシリーズ第7戦は、最高峰クラスのJSB1000も1レース制で行われた。

前戦のオートポリスを終え、伊藤真一監督を始め一部スタッフと作本輝介はマレーシアに向かいアジアロードレース選手権ASB1000クラスに代役参戦。すぐに日本に戻り、岡山での公開テストに臨むハードスケジュールをこなした。チームはマシンを進化させるべく新たなアイテムを投入。久しぶりのテスト走行で、その方向性を探りながらマシンセットを進めた。JSB1000クラスの野左根航汰は好タイムをマークし上々の手応えを感じてレースウイークに入っていた。ST1000クラスには、今回も渡辺一馬の代役として羽田太河が参戦。オートポリスに続き、岡山国際サーキットも初めて走ることになったが、今回は前週に公開テストがあったため、しっかり走り込むこともでき総合3番手タイムを記録していた。一方、作本輝介も少しずつ良い方向に進んでいた。

レースウイークに入ると、公開テストのときよりは気温は下がったが、それでも9月下旬にしては暑いコンディションとなった。初日はヤマハファクトリーの中須賀選手が1本目に転倒し、2本目をキャンセルしたこともあったが、野左根は1分30秒778をマークし3番手と好発進。土曜日の公式予選は、岡山ラウンド唯一となるノックアウト方式で行われた。まず全車が出走するQ1は35分間で行われ、ここで1分30秒091を記録し2番手につけトップ10で行われるQ2に進出。タイムが上がって来たことで足回りのセットを変更。さらなるタイムアップを狙いQ2を迎える。気合いの入った走りを見せた野左根は、1分29秒台に突入。従来のコースレコードを上回る1分29秒853をマークするが、ライバル2人が上回り3番手。ファクトリー勢に食い込みフロントロウを確保した。

決勝でもファクトリー勢と互角の走りを見せた野左根は、得意のスタートダッシュを決め2番手につける。4周目に水野選手にかわされ3番手に下がるものの、トップグループで周回を重ねる。しかし、8周目に入ったところで転倒とマシントラブルで止まってしまった車両からオイルが出てしまったため赤旗中断。レースは残り15周でリスタートが切られる。2度目のスタートもうまく決めた野左根は2番手につけトップの岡本選手を追う。2周目には1分29秒964を記録。想定以上の速さでレースは進んで行ったが、決勝中に1分29秒台をマークしたのは、優勝した岡本選手と野左根のみだった。4周目に水野選手にかわされ3番手に下がると、後方から中須賀選手が迫ってくる。8周目のホームストレートで並ばれると1コーナーで前に出られてしまう。その後もチャンスを伺うが、ジリジリと離されてしまい悔しい4位となった。ST1000クラスは、羽田が事前テストからの流れでレースウイークもうまく進み予選は2番手。逆に作本はレースウイークに入ってから調子を崩してしまっていたが予選9番手と3列目を確保していた。

18周で争われた決勝。羽田は、好スタートを決めホールショットを奪うとレースをリード。タイトルに王手をかけている國井選手とバトルを繰り広げる。何度か抜きつ抜かれつを繰り返すがトップを死守。レース中盤に國井選手にかわされ2番手となるが、ペースアップした中でも、しっかりついてきき、残り2周となったアトウッドカーブでインに入り込むものの、アウトにはらんでしまい、あわやコースアウトという場面となっていた。これで國井選手に離されてしまうが、最終ラップに入ってもあきらめずに追っていく。前にはバックマーカーの集団が出てくると一気に差が縮まり再び背後に迫るが、かわすとこころまでいけずに悔しい2位でゴール。作本は序盤のペースが上がらなかったが、中盤からペースアップ。前の集団を追っていたがアトウッドカーブ立ち上がりでハイサイドで転倒を喫してしまう。右ヒジと肩を痛めたものの骨折はなく最終戦での巻き返しを誓っていた。

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