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2024.10.18 MFJ

全日本ロードレース 第7戦【長谷川 聖】

全日本ロードレース選手権第7戦は岡山国際サーキットを会場に開催された。肩のケガから回復できない秋吉に代わるライダーは長谷川聖(はせがわしょう)。昨シーズンの鈴鹿8耐の参戦ライダーで、この第7戦の代理ライダーを引き受けて以降、プライベート走行を重ねてきた。また、秋吉はケガの回復はしていないが「ライダーに気持ちよく走ってもらいたい」「ライダーに納得できる走りをしてもらいたい」と、制御セッティングの役目を買って出て、サーキット入りした。今大会のチーム目標はラップタイム1分33秒台。9/19~20の合同走行に参加せず2024年モデルマシンに初めて乗るという環境を考えると、簡単にクリアできる目標ではない。ライダーとスタッフ全員の総力戦となった。

26日、27日の走行で、長谷川は徐々に新型マシンに慣れると同時に、コースをよく知る秋吉が、長谷川にアドバイスする場面も見られ、ライダーの調子も上がっていった。また、長谷川が発するマシンに対するコメントや要望を、秋吉やメカニックは丁寧に受取り、セッティングに反映させては走行を重ね、徐々にライダーの走りやすいセッティングに近づいていく。今回の岡山国際サーキットのコースには、コーナー出口で走路外走行を誘発する箇所があり、予選で走路外走行をすると該当周のタイム抹消、決勝では5回でタイム5秒追加のペナルティを受ける。28日の予選では、1、2周目、11周目に走路外走行によりタイムを抹消されるも15周目のベストタイム1分34秒017で予選を終えた。

翌日29日の決勝はドライコンディションの下、13:50にスタートした。長谷川はサイティングラップで朝のウォーミングアップ後に再調整したマシンの状況を確認し22番グリッドにマシンを置く。レッドシグナルからブラックアウトに変わると一斉にマシンがスタート。長谷川は密集したマシンの集団に落ち着いて対処しながら1台をパスし、2周目以降も21番手を維持する。周回を重ね6周目のラップタイム1分33秒917でチーム目標の33秒台をクリアするが、2台の接触転倒により赤旗中断。大会から14:30からクイックリスタート(周回数:
15周)が発表された。赤旗中断の間、秋吉は長谷川の走行データを分析し、微調整した制御セッティングを追加。走行の感触の変化を避けるため、タイヤは変えず、長谷川に走りによって自身で制御を選べる選択肢を設けた。14:30になると、長谷川は中断時点の番手である19番グリットから再スタート。19番手を維持しながら周回を重ねていく。9周目には16番手まで順位を上げ、ポイント圏内まで目前に迫った。その後健闘するも、前車との距離を縮められず16位でチェッカーを受けた。

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