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2022.05.10 その他

開幕戦は2レース制【全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ開幕戦】

2022年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 第1戦・第2戦
富士スピードウェイ 2022年4月9日~2022年4月10日

2022年、全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ開幕戦(第 1 戦及び第2 戦)が、4 月 9 日(土)~10 日(日)にかけて静岡県の富士スピードウェイで開催された。今シーズンは、開幕戦、第 6 大会、最終戦が 1 大会 2 レース制で開催される。また、予選フォーマットや供給されるタイヤの仕様なども変更されている。チームは、道上龍監督の下、ドライバーに福住仁嶺(以下、福住選手)選手を迎えるとともに、トラックエンジニアに新井凌氏を起用、昨年までトラックエンジニアを務めていた伊与木仁氏をチーフエンジニアとして新体制で 3 年目のシーズンを迎えた。
公式予選
週末の富士スピードウェイは春らしい好天に恵まれたが、土曜日は朝から強い風が吹く難しいコンディションとなった。1 大会 2 レース制のレースウィークは、土曜日午前に第 1 戦の公式予選、午後に決勝レース、日曜日午前に第 2 戦の公式予選、午後に決勝レースというスケジュールでイベントが進行する。また、今シーズンは昨年まで Q1、Q2、Q3 と 3 段階のノックアウト制で行われていた公式予選が Q1、Q2 の 2 段階のノックアウト制に変更となった。Q1 セッシ ョン A 組に出走した福住選手は、タイムアタック中、わずかなミスがあったものの 1 分 22 秒 412 を記録し A 組 7 番手につけたが、Q2 へ進出できる 6 番手には 0.162 秒足りず、この時点でスターティンググリッドは出走 21 台中 13番手と決まった。
決勝レース
4月9日(土)午後 2 時 30 分、ホームストレート上に強い追い風が吹く状況で決勝レースがスタートした。チームはこのコンディションでストレートスピードを伸ばすためにダウンフォース量を減らすセッティングで臨むと、第 1 コーナ ー進入時のブレーキングに支障が出るため、ダウンフォースを増やす方向でマシンにセッティングを施すとともに、予選用ギアセットを決勝用ギアセットに組み直して福住選手をコースに送り出した。福住選手はスタートシグナルとともに好加速、前方でスタートに失敗した車両もいる中、順位を 9 番手にまで上げて第 1コーナーへ飛び込んだ。ところがコカ・コーラコーナーの進入時に後続車が追突、福住選手は左リヤタイヤを壊してしまいスローダウンを余儀なくされた。車両に大きなダメージはなく、走行そのものは続けられる状況ではあったがピットまでは距離があり、タイヤがバーストした状態で走り続ければサスペンションやフロアパネルを引きずってダメージを悪化させる可能性があったため、福住選手は走行を断念しコース脇にマシンを止めてレースを終えた。
リベンジの第 2 戦
4 月 10 日(日)、前日の強く冷たい風も収まり、春らしい晴天のなか、第 2戦が前日に続いて静岡県の富士スピードウェイで開催された。前日の開幕戦では決勝レースでレーシングアクシデントによるリタイアを余儀なくされ、満足のいくレースができず、加えてデータの収集も含め充分な準備ができない状態で第 2戦を迎えることとなった。
公式予選
好天の富士スピードウェイは前日より気温、路温共に上昇したが、風は弱まったコンディションを考慮し、チームは前日よりもフロントのダウンフォースを軽減する方向でセッティングを行い、福住選手を Q1 セッション A 組に送り出した。福住選手は前日のラップタイムを上回る 1 分 22 秒 238 を記録したが A 組の順位は 7 番手に留まり、Q2 進出はならなかった。この結果、福住選手のスタ ーティンググリッドは 14 番手となった。
決勝レース
第 2 戦の決勝レースは気温 23 度、路温 32 度と初夏を思わせるコンディションの中、日曜日午後 2 時 30 分から始まった。前日の決勝レースではレース後半リヤタイヤの消耗が進む傾向が見られたため、チームは予選に引き続きフロントのダウンフォースを減らし、リヤタイヤを温存するセッティングでマシンを仕上げた。
スタートした福住選手は、スタートに出遅れる車両にも助けられて 1 周目を終えるまでにポジションを 11 番手にまで上げたが、レース序盤からコーナーのタ ーンインでオーバーステア、立ち上がりではアンダーステアとなるマシンのバランスに苦しみ、思うようにペースが上げられない状況に陥った。この結果、後方からのオーバーテイクを許してしまい、順位は徐々に落ちていった。この様な状況を鑑み、当初はピットウインドが開く11周目に予定していたタイヤ交換を17 周目に戦略変更したが状況は変わらず、福住選手はタイヤ交換後に阪口晴南選手をオーバーテイクするものの、自分のペースで残りの周回を淡々と重ね、16位でチェッカーフラッグを受けた。

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