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2024.10.19 その他

ELMS第5戦ムジェロ、セーフティカーと赤旗の荒れたレース【佐藤万璃音】

昨シーズンよりヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)に挑戦を開始した佐藤万璃音(UNITED AUTOSPORTS USA 所属 25 歳)が、9月28日~29日にイタリア、ムジェロ・サーキットで開催された 2024 年 ELMS 第5戦「4 HOURS OF MUGELLO」に参戦。フリー走行からマシンのバランスに悩み続け、なんとかベン・ヘンリー選手が予選8番手と盛り返したものの、決勝レースはセーフティカーが何度も出され、大きなクラッシュによって赤旗中断など、佐藤万璃音の追い上げをみせるチャンスも阻まれ、ここ最近になく荒れたレースとなりました。

今回のレースはトリッキーで抜きにくいレイアウトを持つムジェロ・サーキットです。UNITED AUTOSPORTS 22号車はフリー走行の走り出しからマシンのバランスがいまひとつでしたが、このサーキットを得意とする佐藤万璃音がロングラン用のセットアップを担当し、ロングラン仕様では1~2番手タイムをマーク。しかし予選用のセットアップを担当したベン・ヘンリー選手は最後までセットアップに苦しみ続けました。それでもチームは2度のフリー走行に於いて、できるだけの時間を予選用セットアップに費やすこととし、その成果もあって予選では1分33秒674で8番手タイムをマーク。タイヤの内圧や赤旗が出されたタイミングが悪く、マシン本来のパフォーマンスが発揮できれば4番手以内には入れたとベン・ヘンリー選手は悔しがりました。

決勝レースのスターティングドライバーはシルバードライバーのフィリップ・ウグラン選手が担当。スタートからフロントのグリップ不足を訴え、ポジションをひとつ落としてしまい、途中、最終コーナーでミスを犯してさらに2台にパスされてしまいました。続いて佐藤万璃音がステアリングを握ってポジションを挽回すべくピットアウト。しかし不運にもセーフティカーの連続で、3周走ってはセーフティカー、再スタートで1台を抜き、またセーフティカー、そして再スタートでまた1台を抜いても2周でセーフティカーと、佐藤万璃音のスティント中に5度もセーフティカーが出され、連続4ラップができない状況の中、最後はストレートでの大クラッシュで赤旗中断となりました。

レースはチェッカー時刻を20分遅らせることで再開し、タイヤを温める技術に定評がある佐藤万璃音は、再スタートでもさらに1台を抜いてポジションを上げていきましたが、黄旗区間での追い越しに対してドライブスルーペナルティが課され、9番手から11番手にドロップしてしまいました。最後のスティントを担当したベン・ヘンリー選手も追い上げるだけのペースはなく、前車から次第に引き離されながらも11位でゴール。悔しいノーポイントに終わることとなりました。

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