2024 SUPER GT 第7戦 決勝2位【堤優威、平良 響】
2024年SUPER GTシリーズ第7戦は、オートポリスにおいて開催。前日はすべての走行がキャンセルとなったため朝に30分間の予選を行ったが、ウェットコンディションで路面温度が13℃と冷えたことでタイヤが温まらず14位にとどまった。決勝では序盤に最後尾まで順位を落とすも、1回目のピットインを済ませるとセーフティカー(SC)導入もありトップへ。しかしSC解除後の手順違反によりドライブスルーのペナルティを受けて後退。しかし2位まで順位を回復して表彰台を獲得し、ポイントリーダーとの差を5ポイントに縮めた。
公式予選
公式予選は20日朝に行われた。開始直前まで深い霧のために視界不良であったが、徐々に霧は取れ予定どおり8時からGT300クラスの予選がスタートした。計測は30分間でアタックするドライバーはひとりで良い。真っ先にコースインした堤優威はウェットタイヤでコースイン。路面の雨量が減ったこともありスリックタイヤに交換したが、気温10℃、路面温度13℃ではタイヤが発熱せず思うようにタイムアップしない。開始20分を過ぎて1台の車両がクラッシュしたことでセッションは3分間中断。その間に再びウェットタイヤに交換してアタックをかけたが、残った6分間ではタイヤは温まらずトップから3.717秒差の14位にとどまった。
決勝
決勝前のウォームアップ走行は通常の20分間から40分間に延長され、路面も乾いた。堤がコースインして車両を確認すると、今大会まだ走行していない平良響に交代。12周目に1分45秒490のトップタイムをマークした。これで決勝での追い上げに期待がかかった。3時間の決勝は薄曇り、気温17℃、路面温度24℃の13時26分にスタート。平良はオープニングラップで2台をかわしたが、2周目の1コーナーで前の車両との接触を避けてオーバーラン。これで隊列の最後尾まで順位を落としてしまった。計画どおり9周でピットインすると給油のみで最初のピット作業をクリア。前方には車両もおらず、安定したラップタイムを刻みながら前方との距離を縮めていった。20周目にGT500車両がコース脇にストップしたことでFCY(フルコースイエロー)となり、その3分後にはSC導入。これで平良は難なくトップとの差を一気に詰めることができた。26周完了でレースがリスタートすると、最初のピット作業をするためにピットインする車両が出始め、そのたびに平良は順位を上げていった。レースが1時間を経過した29周目には10位、そして34周目にはトップまで一気に順位を上げたが、35周目にGT500車両が100Rでクラッシュ。これで2度目のSCランとなった。39周完了でレースはリスタート。平良は後続との距離を引き離しその差を14秒近く広げた48周でピットイン。義務付けられた2回の給油を伴うピット作業を済ませ、交代した堤が17位でコースへ。最初のピットインを遅らせていた車両もあり11位まで順位を上げた57周目にSC中の手順違反ということでドライブスルーのペナルティを受けることになった。
2回目のSCからのリスタート時にGT500車両最後尾との間隔を規定(5車身差以内)より空けすぎていたのだった。58周目に、GT500車両が3コーナーでクラッシュを喫し、この日3回目のSC導入。ここで堤もトップとの差を一気に詰めることができた。レースも残り1時間を経過した64周完了でリスタートすると、堤は65周でピットインしてペナルティを消化。上位の車両もこのタイミングで2回目のピットインをした車両が多く、4位で隊列に戻ることができた。堤は72周で3位、さらに75周目に2位へ順位を上げたが、トップの車両とは20秒以上の差があり逆転には難しいギャップだった。終盤の81周目にクラッシュした車両があり、この日4回目のSC導入となったが、残りは12分しかなくSCランのままレースは88周でチェッカー。優勝は逃したが2位表彰台を獲得し、ドライバーズポイントもトップとの差を5ポイントに縮めることとなった。